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イベントレポート

働く大人の出前授業レポート vol.1 〜社長に学んだ9の生き方・考え方編〜

マチトビラでは、鹿児島市内の各大学にご協力をいただき、
鹿児島の中小企業・小規模事業所の経営者、スタッフの皆様をゲストに出前授業を開催しています。ゲストに学生時代や就職活動、ターニングポイント、今の会社で挑戦していることなどを話してもらい、「等身大の働く大人の魅力」に触れてもらっています。

今回は、志學館大学のキャリア開発入門という講義にお邪魔し、
ゲストに株式会社住まいずの有村健弘社長をお招きしました。

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高校卒業後、そのまま韓国の大学へと進学・留学した異色の経歴を持つ有村社長。
そんな社長に海外での学生生活や、日本に帰国後の社会人1年目の経験を語っていただきました。

韓国語も何も分からないまま飛び込んだ韓国の大学。

高校時代、アメリカへの短期留学に行ったんです。それがとても良くて。
世界は広いなぁと感じて、鹿児島から外に出たい、と思い始めました。

そして大学進学時、アメリカに留学したいと親に相談したら、そんなお金はないぞ、と。
粘って説得したけどダメだったんです。
そんな時、偶然親の知り合いの関係で韓国の大学を紹介され、
外に出られるなら!という思いで韓国行きを決めました。

ただ、留学するまで知っていたのは「キムチ」と「プルコギ」ぐらい。(笑)
それでも行ってみて勉強したらなんとかなるものだなぁと思いました。

偶然始めたボランティア。
活動の場を広げるうちに縁を紡いだ。

キリスト教徒の多い韓国ではボランティアがさかん。
自然と自分も何かやろうと思い始め、日本語を教えるボランティアを大学で始めました。
そんなことをやってるうちに、次第に噂が広まって、
中学・高校で日本語教えたり、社会人向けに日本語を教えたりする機会にも恵まれました。

後々、このつながりで鹿児島に帰ってきてから鹿児島市と留学していた韓国の都市を、
姉妹都市として協定を結べそうなギリギリのところまでもっていけたりしました。
こんなご縁って、どこでどうつながるか分からないから、
色んな所に顔を出して色んな人と出会うことは今でも大切にしてますね。

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言ってみれば、どうにかなる。

カナダにも留学する機会があったのですが、なんせ語学学校のお金が高い。
この時、韓国語が役に立ちました。
英語の語学学校の生徒って、だいたい日本人、中国人、そして韓国人なので、
「韓国語で韓国人に営業するので、授業料を半額にしてくれ」って言って、
実際に、そのような対応をしてもらいました。(笑)

こういうのは、言ってみればどうにかなるんだなぁってことが分かりましたね。
もちろん、言うだけじゃなくてきっちり仕事もやっていたので、
学校を出るときには「ここに就職しないか?」とのお誘いをいただきました。

「1年で、3年分の成長をさせてやる。」

韓国の学生は、大学4年生の間に個々人がそれぞれ、会社に訪問したりして就職先を決めます。
就職先が決まったら即卒業、翌日から会社に入る、というようなシステムでした。
韓国で外国人という立場で就職するのは厳しかったので日本で就活をしたのですが、
日本では就職フェアみたいなのに行かなければいけないとか、仕組みの違いに苦しめられて。(笑)
なんとか韓国の教授と交渉し、2週間だけ日本に帰国して就活させてもらえることに。

中小企業から大手企業までいろんな企業を見て、興味がある企業に
「2週間の間で選考を受けさせてもらえませんか。」と交渉したところ、
唯一OKしてくれたのが東京の、とあるITベンチャー企業でした。
「1年で3年分の成長させてやる」と言う社長に惹かれ、入社を決めました。
めちゃめちゃ厳しかったのですが、やりたいことには何でも挑戦させてくれる会社でした。
色々な企画・提案など、本当にやりたいようにさせてもらったけど、
営業ではトップの成績でした。
やっぱり、大きなことを語っても結果を残さないと意味が無いですからね。

海外での学生生活、東京での社会人経験を経て、鹿児島に帰ってきた社長。
そんな社長が現在支えている「住まいず」は、どんな会社なのか。
有村社長の思いを語っていただきました。

家造りは絆と笑顔づくり。
良い家を建てるのは当たり前のこと。

鹿児島県って60%が森林なんです。
私達はその鹿児島の木で家を建てています。
それって当たり前のことのようですが、実はそうでないんです。
食べ物や生活用品と同じように、木材も外国から安く仕入れられるようになって、
家造りでも外国の木を使うことが主流になってきています。

それでも私達は地元の木材を使った家造りにこだわっています。
ただ、それがゴールではないんです。
良い家を建てるのは当たり前のことだと思っています。

そもそも家を建てるのが目的じゃないんですよね。
建てた家に住んで、そこでどう暮らすかが大事なんです。

例えばご夫婦のお客様が家を建てられた時、
旦那さんが奥さんには秘密で家具を作ってプレゼントするのをお手伝いしたり。
家が完成した時に人生のパートナーへ渡す感謝の手紙を書くよう、促したりします。
自分からは中々恥ずかしくて書けなかったりしますよね。
そんな家族の絆づくりにも励んでいます。

一本の木が育つのにかかる時間は数十年。
人が木を植えるのは、自分以外の子どもや孫のため。

家を建てる前にも着工式を行って、お客様とスタッフとの顔合わせをします。
お客様にとっては「どんな人が家を建てるのか?」
スタッフにとっては「どんな人が住む家を建てるのか?」
お互いに知り合ってもらう場を作っています。

家造りに使う木を伐採するときは伐採式を行います。
木は、育つのに何十年もの時間がかかるから、
人が木を植えるのは、自分のためではなく、子どもや孫のためなんですよね。
そんな思いの詰まった木をお客様立ち会いのもとに伐採したりします。
逆に木を植えるときには、おばあちゃんが「これで孫の代に使えるね。」と笑顔になったり。
そんな仕事をしています。

有村社長の生き方、働き方により迫るべく、マチトビラのスタッフが社長に色んな質問をぶつけてみました。

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現役大学生でもある筆者が「ほう!面白い!」と感じたことや、
心に刺さった「社長の教え」を一覧にしています。
社長の熱い思いがぎっしりと詰まっているので、
興味を引いた部分だけでも、番号に対応した記事を是非ご一読くださいませ。

1.理想を語るだけでなく結果を残していかないと、社会では必要とされない。

2.ロジカルな考え方+人間味の両方を持ち合わせたら最強。

3.他の人がやらないことをやる。

4.考えるより、まず行動した方がいい。やってみることが大切。

5.人間の人生と同じで、会社にも良いこと・悪いことが両方起きる。

6.大学の外の社会と接点を持つ学生は、就職後のスタートダッシュが俄然早い。

7.気になったら、社長でも誰でも会いに行く。

8.まずは自分が圧倒的になること。

9.経世済民、経済は人を救うためにある。

——————–

1.理想を語るだけでなく結果を残していかないと、
社会では必要とされない。

———新卒の時、大手企業への推薦もありながら、
ITベンチャーというところに踏み切って入ったのはなぜですか?

そのベンチャーの社長が大好きだったんですね。
あとは自分の成長が会社の成長につながる、というのが響きました。
予算が1000万円という規模で、自分のやりたいことを任せてもらえるんです。
一部上場になった時にもいたから楽しかったですね。
入社当初、調子に乗っていた私にとって、上司はとても厳しくて、ヌルさはゼロ。
2年間で6年分くらいの経験を積めました。
色々と好きなようにさせてもらったけど、
やっぱり理想を語るだけじゃなくて結果を残していかないと、
社会では必要とされないなぁと感じました。

———そんな厳しい中での仕事でのやり甲斐って何でしたか?

その厳しさが私にとっては面白かったりするんですよね。
自分の好きなことができるっていうことと、やることや、やり方が決まってないこと。
自分のやり方でやらなきゃいけないんだけど、
やり方次第で成績につながっていくから楽しかったですね。

———鹿児島へ帰ってくるきっかけは何でしたか?

今は住まいずの11代目社長なのですが、
もともと鹿児島に帰ってきて就職する気はなかったんです。

当時は父親が社長をやっていました。
東京時代のとある日、母親から「父の体調があまり良くないから、
会社を手伝ってくれないか。」との連絡があって、帰ることにしたんです。
でも、いざ帰ってみたら当の父親はピンピンしてて。(笑)
既に前職の辞表も出していたので打つ手もなく、住まいずで働くことに。
家業のある二代目、三代目の皆さん、「親の体調が悪い。」という連絡は、
大抵後を継がせるための嘘ですから気をつけてくださいね。(笑)

———ご両親からの電話以外で、何か鹿児島に帰る後押しはありましたか?

仕事で全国を飛び回ってたので、地域が元気になるのは大事だなぁと思ってはいました。
それで悶々としている時もありました。そんな時、父から
「東京で頑張るのはいいけど、お前みたいな奴は東京に行けばゴロゴロいるから大変じゃないか。
田舎に帰れば、そこで輝く星になれるんじゃないの?と言われたのは意外と響きましたね。

2.ロジカルな考え方+人間味の両方を持ち合わせたら最強。

———東京と鹿児島では、働き方ってどう違うんでしょうか?

仕事の進め方がぜんぜん違いますね。東京はスーパー・ロジカル。
鹿児島のような地方では、営業でも「いや〜そこを何とか!」
って人間味を押し出した一言でどうにかなったりする。(笑)
東京でそれは有り得なくて、会社にどんなメリット、デメリットがあるのかで判断するんです。
でも、どちらもバランスよく必要なことだと感じています。
だからロジカル+人間味の両方を持っていたら最強ですね。

3.他の人がやらないことをやる。

———今仕事をしていて、大事にしている価値観は?

人と闘うのが苦手なので、なるべく他の人がやらないことをやろうと思っています。
韓国留学もその一つですね。英語を話せる人はたくさんいるけど、
当時、韓国語を話せた人は一部。
人がしないことをやるのは大変だけど、結果的に重宝されます。

4.考えるより、まず行動した方がいい。やってみることが大切。

———人と違うことを選んだり探したりするのが難しいと思う人もいるのでは?

あれこれ考えるより、まず行動した方がいい。やってみることが大事。
一歩を踏み出すのが大事なんです。失敗したら反省すればいいし、怒られたら謝ればいい。
怒られても殺されるわけじゃない。一歩踏み出す、それが全て。

それでも怖いなぁ、という人におすすめなのは退路を断つことです。
申請書類や願書を書くと、もう逃げられないし、やるしかない!と自分を追い込むことができます。
逃げ道を閉じれば話は早いんです(笑)
ただ考えていても良いことはないですよ。

———最近の20代の若者と接していて、感じることはありますか?

僕らの頃はギラギラしていましたね。いかに稼ぐかとか。
最近の若い人たちは、どっちかというと、それだけじゃないのかなぁ。
自分のやることが社会にどう役立つのかとか、存在価値を大事にしている感じがします。
生き甲斐なども重要視しているみたいですね。

5.人間の人生と同じで、会社にも良いこと・悪いことが両方起きる。

———そんな若者たちや、学生のインターンなど若者と関わる機会があると思うのですが、
そんな時、彼らにどんなアドバイスをしていますか?

前職の新卒指導を頼まれたことがあって、研修に行ったんです。その時に感じたのは、
志はみんな高いんですよね。ただ、あんまりキレイ事ばかりを見ていると現実とのギャップにやられる。
やはり結果がつかないと何をやってもダメだなぁと思うので、
そのギャップを埋めていくためのアドバイスをしました。

今の会社でインターンを受け入れるときは、きれいなところばかりではなく、
怒号が飛び交う会議も見せたりします。
1人の人間の人生と同じで、会社にも良いことも悪いことも、両方起きる。
会社も良いことばっかじゃないんですね。その辺りも知ってほしいと思って。
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6.大学の外の社会と接点を持つ学生は、就職後のスタートダッシュが俄然早い。

———社会との接点が多い学生、少ない学生との違いは何かありますか?

新卒で就職してからのスタートダッシュがぜんぜん違いますね。
社会人に恐怖もないから営業も楽勝です。
就職して「社会人」という人種に初めて会う人は怖いだろうし、
まずは皆そこでつまづくんです。
怖いから、上手くやっていけないし結果も出せない。

だから先に大学外の社会と接点を持っていたほうがスタートダッシュが俄然早いです。
しかも、学生のうちに社会人と接する中で何か失敗しても、
学生だからスーパー大目に見てもらえるし、
「しょうがないなぁ」と言ってもらえる。
大人が失敗すると「この野郎!」だけど(笑)

だから今の立場を最大限に利用してほしいですね。

7.気になったら、社長でも誰でも会いに行く。

———鹿児島の中小企業の魅力や、若者が地域に出て働くことについて、どう思われますか?

山形屋とかタイヨーのような大手だけが会社じゃないんですよね。
中小企業も会社です。
大きいとネームバリューが分かりやすいけど、
ちっちゃい会社の社長のブログを見てると面白いです。(笑)
こんなことやってるのか!と結構面白いし、発見があります。
自分が思ってる以上に色んな人がいるんだなぁと。
気になったら、社長でも誰でも会いに行ってみれば良いと思います。
会うのが恥ずかしければブログを見るだけでも良いから、行動を起こすことですね。

8.まずは自分が圧倒的になること。

———今後はどのように会社を進めて、鹿児島をどうしていきたいですか?

地域の活性化や地域貢献とか、どうすれば良いのかを度々考えています。
最近は、その手段として自分の会社が圧倒的になることだと思っています。

建築業界ではIT活用がとても遅れています。
その辺りは自分の得意分野でもあるので、そこでも圧倒的になりたいですね。

仕事には段階かあります。
最初がライスワーク。ご飯を食べるためにお金を稼ぐこと。
次にライクワーク、好きでその仕事をしているということ、
そしてライフワークがあって、四段階目に「ライトワーク」というのがあります。
ライトワークとは、働くことで自分自身が輝いて、その光で周りをも照らすような働き方です。

そんな風に自分が圧倒的になって、それを見ている人が「私もそうなりたい!」
と感じてくれるのが一番だと思っています。

会社として「家を造る」というのは、衣食住に関わることです。
住まいの部分だけではなくて、暮らし方やスタイルを発信しつつ、
浸透させていきたいと感じています。

9.経世済民、経済は人を救うためにある。

———最後に、学生の皆さんへメッセージをお願いします。

「経世済民」という言葉が好きで、よく使っています。
これは文字の通り、経済は世の中をおさめ、人々を済(すく)うという意味です。

経済は、人を救うためにあるんです。
たまにはこの言葉を思い出しながら頑張ってください。
応援しています。

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