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味に生かします まごころと技術 創業140年の味噌・醤油メーカーが語る思い

近年、健康志向の高まりから世界各国で和食がブームです。
和食はユネスコの無形文化遺産にも登録され、ますます注目されています。
そんな和食に欠かせないもの・・・なんといっても味の決め手となる味噌や醤油です!!
今回、私たちは鹿児島で140年以上にわたり醤油や味噌を作り続けている藤安醸造株式会社さんを取材させていただきました。
藤安醸造株式会社は谷山港付近にあります。
まず、インタビューの前に事務所のすぐ横にある工場を見学させてもらいました。

工場に入る前に髪の毛などが混入しないように帽子を着用しました。
工場内には製品製造に使うさまざまな機械や味噌や醤油の原料が入った袋が大量にありました。

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味噌や醤油の作り方を伺いながら工場を見学させていただいていると、ふと目にとまったものがありました。
それは「ありがとう」と書かれたタンクです。

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この意味は一体何でしょう?

藤安醸造株式会社、営業部長藤安健志さんはこう答えてくれました。

「『言葉をかけることによって植物の成長のしかたが違う』って話を以前他の会社さんから聞いて、自分たちも実験をしてみたんですよ。食塩水を2つ用意して片方には”ありがとう”、もう片方には”ばかやろう”と声をかけながら混ぜて・・・そうしたら”ばかやろう”のほうはトゲトゲしい結晶が、”ありがとう”のほうはキレイな四角の結晶ができたんです。言葉の力っていうのは不思議ですよね。」
「それからうちの製品にも”ありがとう”を伝えようと思ってタンクに貼りました。日頃から感謝の気持ちを伝えることは大事ですよね。」

お話を聞いて、健志さんの製品に対する愛情が感じました。
先人から受け継がれた技術と味へのこだわりに加え、製品に対する愛情・・・これがおいしさの”ミソ”
なのだろうと思いました!

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本物の”ミソ”もおいしかったです

工場見学を終えた後、今度は藤安健志さんにインタビューを行いました!
健志さんは大学卒業後、最初から藤安醸造株式会社で働いていたのではなく、大手の同業社で働いていたそうです。

Uターンをして鹿児島へ戻ってきたとき、
「実際、私自身が自分の会社で何をしたらいいのか分からなかった。自分の仕事の目的を見いだせない時期もあった」と健志さん。

そこで、自分の「会社に帰ってきた意味」、「何で自分の会社がいいのか」を改めて考え直したそうです。
それで見つかった答えが「使命感」。

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「鹿児島の味を140年間守ってきた、作ってきた会社だからこそできることをやろうと思った。」

前職の会社との違いは何かありますか?と聞いたところ、
一番は「営業スタイルの違い」とのこと。

「前職で働いていたとき、商品の配達は別会社に任せていた。そのため、中々お客様の声を直接聞いたり、顔が見えたりする機会が少なかった。

しかし、うちの会社では県内のお客様には自社配達を行っている。そこからお客様の生の声を直接聞くことができる。その意見をもとに、自社で持っているノウハウを用いて、お客様に寄り添った商品作りをしたり、共同開発も行ったりできる。なので、以前の会社とは違った「やりがい」に気づくようになった。」

他にも藤安醸造さんの強みとは何ですか?と聞いたところ、
「人」。
「やっぱりものを作るのでも、売るのでも、こういった手間はすべて人。
たぶん鹿児島県内のお店、同業者の中では人一倍、人材育成に力を入れている企業。鍛えられている社員さんが多いと思う。うちで働くことは自分自身を鍛えられるという意味ではきついと思う。でも、せっかくうちで働くなら、自己成長して欲しいという会社の思いがある。」と健志さん。

他にも、会社において若い人の力が大切だという考えがあり、
若手社員さんを中心にして考えて商品開発し商品化までしているものもあるそうです。
また、若い社員がいると職場の雰囲気が明るくなり、和むと話されてました!

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「このパンフレットは女性の社員さんが作ったんだよ。」と楽しそうに説明される健志さん

藤安さんに今後の夢について質問しました。それは、
「鹿児島の味を世界に伝えていく」
という夢だそうです。

「鹿児島にUターンして、鹿児島はすごく良いところだと改めて思うきっかけになったが、その鹿児島は今、人口減少、シャッター街や過疎化の進行など、これからどうなるか分からない・・・。」

では、 “藤安醸造”というメーカーに出来ることは何でしょう?

「鹿児島で事業をやっている以上、うちは地元の人にまず必要とされて、支持されていかないと、鹿児島でやっている意味がない。『ここのメーカーの商品は間違いないよ』と地元の方が推してくださるから、“藤安醸造”は鹿児島のメーカーという形で県外や海外に商売できる」そうだ。

つまり、鹿児島という地域に支えられてきた以上、鹿児島の味を大切にし、一人でも多くの方に鹿児島の食の魅力を伝えるというのが、調味料メーカーである“藤安醸造”にできることである。

「鹿児島を背負って立つようなメーカー(ブランド)になるというほど、大それたセリフをいうわけではないが、強いて言えば、鹿児島の人に愛されるメーカーに。」
そして私たちが藤安さんから聞いた話の中で印象に残った言葉があります。
それは、
「“天職”というのはない。」
という言葉です。

「この仕事が私に向いてますというのはなくて、いかに自分でその仕事に意味付けができるか、価値付けができるかだと思う。
そうでなければ、仕事をしていて壁にぶつかったとき、この会社は私には合わないと辞めてしまって、違う意味の“転職”に繋がってしまうと思う。
仕事や人生、いやなこともいっぱいあるが、まだやれることはたくさんあるし、そこでとまっていてはいけないよね。きついときも、悔しいときも仕事に対して自分自身で火をつけられるような目的と本当に働きたいという思いがあれば、たぶん何やっても楽しいんじゃないかな。」と健志さん。
今まで自分に合う仕事は何かと考えていましたが、健志さんの仕事に対する考え方には、はっとさせられました。
最後に、
「今の自分たちがあるのは、この地域社会やお客様のおかげである。今あるお客様、地域社会、もちろん働いている社員さんも大切にしないといけない。それが、自分の生き方であり、この会社が存続するためのポリシーである。」と、笑顔で語る健志さん。

健志さんに取材してみて、地元に密着した会社の素晴らしさに気付けました。
社員さんの持つ「まごころ」と140年余りの歴史がある技術を活かしてこれからも地元に愛されるメーカーになりたいという思いに賛同し、私たちは藤安醸造株式会社のファンになりました。

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最後は工場の前にて、集合写真(左から前田祐加、藤安健志さん、二宮和哉さん、津々浦完奈、村上愛)。

▼取材・執筆者
村上 愛(鹿児島大学/当時3年)
前田 祐加(鹿児島大学/当時3年)
津々浦 完奈(鹿児島大学/当時3年)

(取材日:2014年12月9日)

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藤安醸造株式会社
鹿児島市谷山港二丁目1番10号
TEL:099-261-5151
URL:http://www.hishiku.co.jp/index.html
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